ネストル・マルコーニ（バンドネオン）　Néstor Marconi,Bandoneon

1942年、アルゼンチン出身。バンドネオン奏者、作曲家、編曲家、指揮者。
アルゼンチンを代表するポピュラー音楽のコーネックス賞『10年に一人のタンゴ演奏家』のうちの一人に3度選出される。1970年代より演奏活動を開始し、アストル・ピアソラとオラシオ・フェレールによるタンゴ・オペリータ「ブエノスアイレスのマリア」への参加や、オクテート・ブエノスアイレスと歌手ロベルト・ゴエネチェよる『タンギッシモ』公演で日本ツアーを敢行。ドン・コスタ指揮のオーケストラで、歌手のフランク・シナトラとも共演する。1990年代よりクラシック音楽界に活動の場を広げ、これまでにマルタ・アルゲリッチ、ヨーヨー・マ、シャルル・デュトワなど、一流アーティストが手がけるコンサートに出演。
世界各地のオーケストラや舞台で演奏活動を行う他にも、映画音楽の制作やアルゼンチン国立タンゴオーケストラの指揮を担当し、多岐に渡り活動している。

三浦一馬（バンドネオン）　Kazuma Miura,Bandoneon

2006年に別府アルゲリッチ音楽祭にてバンドネオンの世界的権威ネストル・マルコーニと出会い、その後自作CDの売上で渡航費を捻出してアルゼンチンに渡り、現在に至るまで師事。
2008年10月、第33回国際ピアソラ・コンクール（イタリア）で日本人初、史上最年少で準優勝を果たす。2011年5月には別府アルゲリッチ音楽祭に出演し、マルタ・アルゲリッチやユーリー・バシュメットら世界的名手と共演し、大きな話題を呼んだ。2014年度出光音楽賞受賞。
バッハからガーシュウィンまでを編曲・演奏するなど、既成の概念にとらわれない意欲的な取り組みや、バンドネオンの可能性を追求する真摯かつ精力的な活動ぶりがNHK「トップランナー」（2010年放映）に取り上げられ、再放送となるなど反響を呼ぶ。そのほかテレビやラジオへの出演も多数。2017年、ドイツにてドグマ・チェンバーオーケストラとマルコーニ作曲「カーメラタンゴス」で共演。また自らが率いる室内オーケストラ「東京グランド・ソロイスツ」を結成、活動の場を拡げている。NHK大河ドラマ「青天を衝け」の大河紀行音楽演奏を担当、若手実力派バンドネオン奏者として各方面から注目されている。
使用楽器は、恩師ネストル・マルコーニより譲り受けた銘器、Alfred Arnold。
2022年日本コロムビアより三浦一馬五重奏団「ピアソラスタンダード&ビヨンド」をリリース。