浜離宮朝日ホール|朝日ホール通信

1992年オープンの室内楽専用ホール。特にピアノや繊細なアンサンブルの音色を際立たせる設計でその響きは世界でも最高の評価を受けています。


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Interview辻彩奈&レミ・ジュニエデュオ・リサイタル¥5,50020222/23(水・祝)14:0012/15(水)発売同世代のデュオから生まれる化学反応2016年、18歳でモントリオール国際音楽コンクールにて優勝して以来、着実に活躍の場を広げているヴァイオリニストの辻彩奈。フランスの気鋭ピアニスト、レミ・ジュニエとのデュオ・リサイタルに向けて話を伺った。「これまでは指揮者もピアニストも、経験豊かで偉大な方々とご一緒させていただく機会が多かったのですが、最近は同世代の方と一緒に音楽を作ってみたいと思うようになりました。レミとはパリでのマネージャーが同じというご縁もあり、“なにか一緒にできたらいいね”と話していたのですが、今はパリでの留学生活がコロナ禍で中断してしまっていることもあり、今回が初共演となります」辻が組んだのは、フォーレのヴァイオリン・ソナタ第1番とラヴェルのヴァイオリン・ソナタ第2番を軸としたプログラム。「フランスのピアニストとフランスものを弾いてみたいなと思って選びました。フォーレはずっと弾きたいと思っていて、今回がはじめての挑戦になります。ピアノもヴァイオリンと同じくらいの存在感がある作品なので、そこでレミがどういうアプローチをしてくるのか楽しみですね。まだ合わせていないので未知数ですが、もしかしたら自分とはまったく違う方向性から攻めてくるかもしれない。でも、私にとってはそれが面白いんです。自分にはない引き出しを持っている人と一緒に演2©MakotoKamiya辻彩奈©JeanneGrouesレミ・ジュニエ出演:辻彩奈(ヴァイオリン)レミ・ジュニエ(ピアノ)モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第40番変ロ長調K.454フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ(ピアノ・ソロ)ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ第2番サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン奏して、いろいろ吸収できたらなと」そう目を輝かせて語る辻がもっとも好きだという作曲家、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ第40番でも、ピアニストとのインタープレイのような演奏を繰り広げてくれることだろう。「ピアニストに限らず、オーケストラとの共演でもそういった感覚は大事にしています。“あなたがそう弾くなら、私はこうしようかな”といったように、私の演奏は同じ曲でも共演者によってかなり変わりますね。ですから、レミと共演することによっていつもの自分の音が意識せずとも違う音になるかもしれない、そう思うとワクワクします」


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